新しい屋根に付け替えるリフォームに比べて、費用や工費の面で優れるため、住宅メンテナンスの1つとして利用されることが多いです。
今回は屋根カバー工法のメリットと利用する際の向き、不向きについてご紹介します。
□屋根をカバー工法でメンテナンスするメリット
1.余計な費用がかからない
屋根カバー工法は既存の屋根材をそのままにして施工するため、屋根材の撤去費用や廃材処分費用がかかりません。
また、屋根材を交換する葺き替えでリフォームを行うよりも、施工費用を抑えられます。
2.屋根の機能が向上する
既存の屋根材は残したままなので、二重構造の屋根となり、断熱効果や防音効果、防水効果が期待できます。
3.アスベストの飛散防止ができる
健康面で危険性のある成分であるアスベストが屋根材に含まれる場合、撤去や解体時に飛散リスクが生じます。
屋根カバー工法は屋根材の撤去や解体工事を行わず、新しく屋根材を被せる形になるため、アスベストの飛散対策になります。
4.リフォーム時間が短い
屋根カバー工法は、屋根材の解体や撤去が必要ないため、リフォーム工事にかかる期間が比較的短くなります。
リフォーム期間が短いことで、短縮した分の費用を抑えるメリットもあります。
□カバー工法はどんな屋根に向いている?
リフォームの際に屋根カバー工法の利用をおすすめする場合は、リフォーム費用を抑えることを最優先とする方です。
撤去や解体費用に加えて、屋根の撤去時にアスベストが含まれていた場合に発生する割り増し撤去費を支払えない場合も、カバー工法で工事をすると費用を抑えられるでしょう。
一方で、カバー工法に向いていない場合の屋根についてもご紹介します。
1.雨漏りを起こしたことがある
雨漏りを起こした屋根は、屋根下地や躯体に傷みがある可能性が高いです。
そのため、カバー工法を行ってしまうと、屋根内部で腐食が起きてしまう場合があります。
2.増築予定がある
将来的に増築を行う場合、カバー工法をした部分の屋根は分厚いため、剥がすために余計な費用がかかってしまいます。
そのため、リフォームや増築を検討予定の方は、屋根リフォームをおすすめしません。
□まとめ
屋根カバー工法は、工事費用を抑える場合や工期を短くする方法として優れています。
しかし、カバー工法を行う予定の屋根の状態次第では、かえって費用がかかってしまう可能性があります。
屋根のリフォームで後悔しないためにも、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてくださいね。