その中でも、1階と2階の境界部分に設置される「幕板」は、住宅の印象を大きく左右する要素の一つです。
家の美観や耐久性にこだわり、メンテナンスに対しても積極的な姿勢を持つ住宅所有者のあなたは、外壁の幕板について、その役割と劣化時の対策について詳しく知りたいのではないでしょうか。
この記事では、外壁の幕板がどのような役割を果たし、劣化してしまった場合の具体的な対策方法について解説していきます。
□外壁の幕板の役割と設置の利点
外壁の幕板は、単なる装飾的な要素として捉えられがちですが、実は住宅の構造や美観において重要な役割を担っています。
*構造的な役割
幕板は、外壁の構造材を保護する役割を果たします。外壁は、雨風や紫外線などの外的要因によって劣化していきます。
幕板は、外壁の構造材を直接雨風や紫外線から守ることで、外壁の耐久性を高めるのに効果的です。
*美観的な役割
幕板は、住宅の外観にアクセントを与える役割を果たします。外壁全体を同じ素材で仕上げると、どうしても単調な印象になりがちです。
幕板を異なる素材や色で仕上げることで、外観にメリハリをつけ、個性的なデザインにできます。
また、幕板は、外壁の素材の繋ぎ目を隠す役割も果たします。
外壁に複数の素材を使用する場合、幕板で繋ぎ目を隠すことで、見た目の美しさを保てます。
*その他の役割
幕板は、住宅の断熱性を高める効果もあります。幕板を設置することで、外壁と外気との間に空気層を作り出し、熱の伝達を抑えられます。
□劣化した幕板に対する具体的な対策
幕板は、外壁と同じように経年劣化していきます。
特に、雨水や紫外線に直接さらされる部分は、劣化が進行しやすいです。
幕板の劣化症状には、塗膜の剥がれ、コーキングの劣化、幕板の割れや欠けなどがあります。
これらの劣化症状を放置すると、見た目が悪くなるだけでなく、雨漏りや落下などの危険性も高まります。
1:塗膜の剥がれ
幕板の塗膜が剥がれている場合は、早急に補修が必要です。
剥がれた塗膜をきれいに取り除き、新しい塗料を塗ることで、見た目を回復できます。
費用は、剥がれの程度や使用する塗料の種類によって異なりますが、1平方メートルあたり5,000円~10,000円程度が目安です。
2:コーキングの劣化
幕板と外壁の接合部分のコーキングが劣化すると、そこから雨水が浸入し、幕板や外壁の腐食の原因となります。
コーキングが劣化している場合は、古いコーキングを剥がして新しいコーキングを打ち直す必要があります。
費用は、コーキングの長さや使用するコーキングの種類によって異なりますが、1メートルあたり1,000円~2,000円程度が目安です。
3:幕板の割れや欠け
幕板にひび割れや欠けが生じている場合は、交換が必要です。
交換する場合には、既存の幕板を取り外して新しい幕板を取り付ける作業が必要となります。
費用は、幕板の種類や大きさ、足場が必要かどうかによって異なりますが、1平方メートルあたり10,000円~20,000円程度が目安です。
また、既存の幕板の上に金属板を被せる板金カバー工法も有効です。
板金カバー工法は、交換よりも費用が抑えられるというメリットがあります。
□まとめ
外壁の幕板は、住宅の美観や耐久性を保つ上で重要な役割を果たしています。幕板の劣化症状を放置すると、見た目が悪くなるだけでなく、雨漏りや落下などの危険性も高まります。
幕板の劣化が気になる場合は、当社のような専門業者に早急に相談し、適切な対策を行うようにしましょう。